季刊雑誌の「考える人」に、9年間にわたり連載した文章をまとめた三部作の第一作目。

内容は、紀行や虫の話から、日本社会と個人に関する氏の思想の根幹に及び、エッセイよりも深みがある。

氏の基本的な態度である、世間の常識を問い直すことから、真の言論が始まることを教えてくれる。

「個人心理など存在しない」

「他人への理解が遅れると、人生が遅れる。私の場合、六十五歳で本が売れたのは、遅きに失した。なぜ人生が遅れたかというなら、他人を理解することが遅れたからである。」(「個人主義とはなんだ」より)

なるほど。

本書は電子ブック版を購入。Kindleではなく、SONY 電子書籍リーダーで読んでます(WiFi+3Gモデル)。

「人とは世界に変革をもたらす存在です。よって、人はシステムや体制の上に立つべきであり、システムや体制に従属するものであってはならないのです」

幸福論

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アラン 「幸福論」(串田孫一・中村雄二郎=訳)

「荒地を開墾すること。・・・だれでも自分を開墾することが必要だ。・・・この世界をひらくものは鉈と斧だ。それは夢想を犠牲にした並木道だ。前兆に対する挑戦のようなものだ。・・・眠っている魂たちよ、カッサンドラに気をつけろ。まことの人間は奮起して未来をつくる。」(「予言的な魂」より)

知り合いの高橋さんが社名を改めました。

「マンボウの日々」

要求仕様の探検学

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D.C. ゴーズ (著), G.M. ワインバーグ (著)「要求仕様の探検学―設計に先立つ品質の作り込み」

ソフトウェア開発の鍵を握る要件定義の、特に人間的な側面について解説した名著。

初版は1993年ともはや古典に属する書といってもよいが、読み進めながら深く考えさせられ、多くの気づきが得られることは、ワインバーグの著書に共通する魅力。

サティアの三つの普遍的な質問

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・私はどうしてここにいるのだろう?

・私はここにいることをどう思っているのだろう?

・私は何を実現したいのだろう?

"More Secrets of Consulting"

G.M.Weinberg

大隈重信の言葉

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学問は脳、仕事は腕、身を動かすは足である。 しかし、卑しくも大成を期せんには、先ずこれらすべてを統ぶる意志の大いなる力がいる、これは勇気である。

お知らせ

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昨年7月に始めた「読書室 本の薦め」は、皆様の叱咤激励もあって何とか1年間継続でき、250冊の書を紹介することができました。

ちょうど1年、250冊というひとつの区切りを超えたので、少しペースを落としたいと思います。

250冊といっても、ヘルマン・ヘッセが読んだという2万数千冊の百分の一にすぎません。

日暮れて道遠しの感がありますが、これからも定期的に良書を紹介していきたいと思います。

No.250 「人生論ノート」

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三木清(著)「人生論ノート」(新潮文庫 改版版2000)

哲学者で「パスカルに於ける人間の研究」などの著作で知られる三木清による人生論です。長年多くの人に読み継がれています。

「死について」「幸福について」「懐疑について」「健康について」「希望について」など23の章から構成されています。
それぞれの章は数ページでまとめられており、折に触れて読み返すことができます。

「幸福は人格である。・・・幸福は表現的なものである。鳥の歌うが如くおのずから外に現れて他の人を幸福にするものが真の幸福である」
(幸福について より)

先人の知恵を引きながら、人生の諸問題に正面から向き合う真摯で敬虔な態度と、昭和初期の教養主義の雰囲気が感じられます。

石田 晴久(著)「インターネット自由自在」 (岩波新書 1998/03)

インターネットのつながる原理や使いこなしについて、一般向けに解説した書です。
著者はコンピュータの専門家だけあって、他の入門書とは一味違った、理論的にしっかりした内容になっています。

出版は10年前ですが、プロトコルやTCP/IP、ドメインの仕組みなどについてわかりやすく解説されており、ネットワークの基礎理論を知るためにも適した書です。

インターネットの使いこなしについては、家庭と職場における基本的な活用法が紹介されています。

将来については、日本のインターネット利用者数を1000万から2000万と予想していますが、これは控えめすぎたようです。著者の予想を超えて、インターネットは急激に拡大、普及し、利用者は8000万人を超えました。

ウイルス対策など安全性に関する記述もありますが、総じてインターネットの可能性について肯定的で、その未来に期待を掛ける内容になっています。


 

No.248 「知識の灯台」

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デレク フラワー(著),柴田 和雄(訳)「知識の灯台―古代アレクサンドリア図書館の物語」 (柏書房 2003/03)

古代アレクサンドリアに存在した図書館を現代に復活させるプロジェクトを期に、当時の図書館の建設に関与した人々や、そこに集まった学者たちの活躍やさまざまなエピソードを丹念に蒐集してまとめた書です。

古代図書館の建設にあたったのは、古エジプトのファラオ、プトレマイオス一世ですが、図書館建設の構想を打ち立てたのは、マケドニアのアレクサンダー大王でした。

この図書館が構成の学術・文化に果たした影響は、甚大なものがあります。
アルキメデスやエウクレイデスなど、まさに綺羅星のごとく、ギリシャをはじめ多くの国々から学者たちが集まり、世界の学問の中心としてその後の発展の礎を築くことになります。

また、それ以前の古代文献の巨大な蒐集庫としての役割もあり、歴史上貴重な文献資料を現代に伝える役割も果たしました。
知識の灯台というタイトルも、言い得て妙です。

千年、二千年単位で、知の継続と発展の中心となった図書館の重要性を再認識させる書です。